「ブランド」オタク&ファッション
日本人、特に若い女性のオシャレ観は、世界でも一種独特のものだ。その中でも「ブランド」オタクの存在は、日本だけの奇異な現象である。オタク的感覚でブランドに執着し、オタク道を突き進む。きわめて正確なブランド情報を集め、互いに競い合う趣味の共同体が「ブランド」オタクである。
最近になってブランド情報誌というものが出版されるようになった。エルメス、グッチ、ルイ・ヴィトン、プラダなどの情報が詳細に載っている。こうした情報誌が存在する背景には、バッグを主にした中古のブランド商品の売買を行なうリサイクル・システムの存在がある。ブランド大国の日本が編み出した独自の販売ルートである。
例えばエルメスのバーキンを売って他のブランドのバッグを手に入れたい時、リサイクルシステムのショップに売ればよいのだ。こうしたシステムを利用するためには、正確な中古値段を知らなければならない。そうした中古値段の相場情報が必要になってくる。
こうした情報誌の楽しみ方は、必ずしも売買だけを目的にしたものではない。ただ単に情報だけを楽しむためにも存在している。「ブランド」オタクたちにとっては、より精密な情報源であり、シャネルのプロ、エルメスのプロでいるためのバイブルなのである。
リサイクル・ショップが出現した理由の一つに、慢性的な品不足がある。エルメスのバーキンなどは、発注から納品まで三年もかかるらしい。待ちきれない客は、リサイクル・ショップで商品を見つけるしかないのだ。そうした客が増えれば増えるほど、情報誌の需要が大きくなるのである。
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