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2009年9月17日 (木)

ファッショントレンドとイチローのタートルネック

 トレンドはファッションを動かすエネルギーである。流行がなければ、次から次に服を買ったりしないだろう。必要な最低限の服さえ確保していればいいのだから。

  トレンドな服って、なんか恋愛感情に似ている。好きな異性を遠くから眺めている時が一番幸せなのと同じように、服を売場で見ている時が最高なのだ。実際に手に入れてしまうと、少しずつ熱がさめていく。買ってしまう服の大半が、一年後、いやシーズンの終わりには着ないことが多い。極端なことを言えば、トレンドの寿命は、買った時点で終わってしまうのだ。

 誰もが新たなトレンドに惚れこむが、やがてそれに飽きると、今度はそれをダサいと感じる。その繰り返しがトレンドで、そのサイクルが、最近はドンドンと短くなってきた。東京ー大阪間を特急こだま号が六時間かけて走っていた頃は、ファッションの流行が長かった。三年から十年のサイクルでゆっくりと変化していった。

 しかし最近は、数ヶ月でそのトレンドが魅力を失ってしまうことがある。それを知っていながらも、新しいトレンドに飛びつくのだ。お金が余っている訳じゃないのに。猫もシャクシも。

  そうした傾向に逆行したヤング層が、数年前に増えたことがあった。「三丁目の夕日」の影響を受けた所為じゃないと思うのだが。オードリー・ヘプバーン風のクラシック・スタイル系や、70年代のミュージシャン風の「かまやつ女」等がそれだった。トレンドに背を向けて、楽で安上がりで、しかも個性的なファッションをエンジョイしていた。

 そう言えば、最近、イチローが時折ニットのタートルネックを着ている。タートルネックなんて、昔の古いトレンドの代表みたいなものだ。しかし、イチローが着ると新しいアイテムのように感じるから不思議だ。イチローのファッションセンスが、タートルネックを新しく感じさせるのだろう。早い話、トレンドなんてそんなものなのである。

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