アメリカ人のベーシック・ウェア
ファッションとして定着したTシャツは、シーズンごとに形やフォルムや色や飾りを変えていった。30年代は下着であったTシャツは、今ではワードローブに欠かせない衣服となった。現在のアメリカでは、その永遠性を表現するかのように「ベーシック」と呼んでいる。白以外にも、グレー、黒、ネイビーなどが広まっていった。これほどまでにTシャツがポピュラーになったのは、へインズとフルーツ・オブ・ザ・ルームのおかげである。
70年代には多くの色や形が生まれ、80年代に逆に白いTシャツが復活した。早くからGAPは白のTシャツをアメリカン・スタイルに不可欠なアイテムにしようとプッシュした。84年に発売されたシンプルなポケットTシャツは、現在でも根強い人気を維持している。
一方のヨーロッパでは、ベネトンがベーシックのトップブランドの地位を確保した。他にもダナ・キャラン、ジョルジオ・アルマーニ、カルバン・クラインが、ゴージャスとカジュアルの二つのタイプを使い分けてTシャツをデザインした。90年代後半のアメリカでは、白いTシャツが記録的な売上を記録した。へインズやフルーツ・オブ・ザ・ルームでは二倍前後の売上があったそうだ。
ジーンズと並んで大衆的な衣服の代表と言えるTシャツだが、ブランドによって値段が大きく違っている。デザイナーズブランドのものは、生地も高級で、首回りや袖にも独自の気品のあるデザインが施されている。フルーツ・オブ・ザ・ルームのTシャツが300円なのに対して、アルマーニなどのブランドものが6,000円もするのは、そうした理由からだろう。
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